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Launchableへの参加

僕はソフトウェアを書くのが大好きである。 むろん、ソフトウェアというものは人の生活を便利にしたり会社の業務を効率化したりするために存在するものではあるのだが、僕は「コンピュータを意のままに動かす」ことそのものに喜びを見出すタイプの人間である。

かれこれ20年前、Launchable co-CEOの川口氏とは東大情報科学科の同期であり、かつ一緒に会社をやっていた。僕としては卒業後もその体制で仕事をしていくつもりだったのだが、彼がどうしてもアメリカに行きたいというので当時のチームは解散した、という経緯がある。

一方僕はというと、その後ちょっとだけサラリーマンをやったあと、フリーランスのソフトウェアエンジニアとして活動を開始した。 一つの会社に所属するよりもよりバリエーション豊富な言語・ツール・開発スタイルに触れることができるのは、僕の好みにぴったりだったし、複数プロジェクトを並行でこなしたほうが単純に稼ぎも増える、ということでいい選択だったと思う。まあビジネスモデルとしてはゴルゴ13のそれである。

その活動を重ねるなかではいろいろなプロジェクトがあった。一人でコツコツ研究するもの、数名のチームを束ねて自分が指示を出すもの、もっと大きなチームの一員になって特定の分野を担当するもの、それぞれ違った面白さがある。 スクラッチから書くものも、他人が書いたコードを引き継いでメンテするものもある。 github actionsのような現代的なツールを駆使するものもあれば、メールにソースコードを固めたzipを添付するものもある。

そうした中、旧知の川口氏がLaunchable日本チームを立ち上げるという話をきき、開発チームにConfidenceを与えるというミッションに共感して参加を決めた。しばらくぶりに同じチームになるというのも面白い。

ソフトウェアプロジェクトでは、チーム人数が少なければ、新機能を追加してもどこをテストすればいいかはすぐわかるし、バグが見つかっても誰に修正を依頼すればいいかは一瞬でわかる。 しかしチームとプロジェクトが大きくなるとそうはいかない。テストの結果を得るだけでも膨大な手間と時間がかかるし、(結果的に些細な)バグの原因を特定するのにも大勢が相当量の労力を使っている。

結局原因がよくわからないので追加のログを仕込んでまた次のテスト結果が出るまで待つ、というのもよく聞く話である。 これを改善し、大規模チームにも小規模チームのような俊敏性を与えるツールを作る、というのが僕のLaunchableでの目標である。 本当にそういうことができるのかはわからないが、挑戦しがいのあるテーマだし、世界がCOVID19で混乱する時期にこそ、こういう大きな目標に腰を据えて取り組むべきという判断もあった。


なお、僕とLaunchable以外の仕事上のつながりのある人へ: いま動いているプロジェクトを放り出してLaunchableに行くわけではないのでご安心を。僕のもう一つの主戦場であるブロックチェーンでの活動との平行になります!